アルミの曲げ加工に適した材質を紹介!A5052など7種類を徹底比較

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アルミの曲げ加工に適した材質は?代表的な7種類を比較

アルミの曲げ加工では、材質によって曲げやすさや強度が異なるため、用途に適した材質を選ぶことが大切です。

例えば、A1100・A1050はやわらかく延性が高いため曲げ加工に適しており、A3003・A5052は加工性と強度のバランスに優れ、板金部品など幅広い用途で使用されています。

一方、A6061は強度と加工性のバランスに優れた合金として機械部品や構造部品に多く使用され、A2017・A7075は高強度な材質です。ただし、高強度材は延性が低く、曲げ加工時に割れが発生しやすい傾向があるため、加工の条件に注意する必要があります。

まず、代表的なアルミ材質7種類について、曲げやすさ・強度・用途の違いを以下の表にまとめました。それぞれの違いを確認してみましょう。

材質 曲げ加工性 強度 主な用途
A1050 非常に曲げやすい 低い 電気部品、装飾品など
A1100 曲げやすい 低い 板金部品、容器など
A3003 比較的曲げやすい 中程度 タンク、建材など
A5052 バランスが良い 中程度 筐体、カバー、板金部品など
A6061 条件による 中程度 機械部品、構造部品、フレーム材など
A2017 調質や板厚により注意が必要 高い 機械部品など
A7075 曲げには不向き 非常に高い 航空機部品など

アルミの材質によって曲げやすさと曲げにくさが変わる理由

先ほどの表からもわかるように、アルミは材質によって曲げやすさが大きく異なります。
その理由は、材質ごとに含まれる合金成分が異なり、それによって強度や硬さ、延性(材料の伸びやすさ)などの性質が変わるためです。

例えば、純アルミ系の材質は延性が高く曲げやすい一方で、高強度のアルミ合金は変形しにくく、加工の際に割れが発生しやすくなります。

また、同じ材質名であっても、調質(O材・H材など)の違いによって曲げやすさは大きく変わるため、アルミを選ぶ際は材料の性質まで考慮することが大切です。

以下では、「延性」「硬さ・強度」「調質」の3つの観点から、アルミの曲げやすさが変わる理由を解説します。

アルミの割れやすさは材質の延性の違いで決まる

アルミの曲げ加工時の割れやすさは、材料がどれだけ伸びるかという「延性」の影響を大きく受けます。

曲げ加工は、材料を引き伸ばしながら形を変えていく加工方法のため、延性の高い(十分に伸びられる)材質は割れにくい一方、延性が低い(あまり伸びない)材質は変形に耐えられず、亀裂が生じやすくなるのです。

例えば、純アルミ系のA1100は延性が高く、比較的小さな曲げR(曲げ半径)でも割れにくい材質として知られています。
一方、A6061やA2017は強度が高い反面、延性が低いため、同じ板厚でもより大きな曲げRを確保しなければ割れやすい点に注意が必要です。

特にA2017はジュラルミン系の高強度材で、A1100やA5052と比べると特に曲げ加工には不向きといえます。

アルミの曲げにくさは材質の硬さや強度の高さによる

アルミが曲げにくくなる主な理由は、材質の硬さや強度が高くなることで、変形に抵抗する力が強まるためです。

強度の高いアルミ材は、外から力を加えてももとの形を保とうとする性質が強く、やわらかい材質よりも目的の角度まで曲げるためにより大きな力が必要になります。
例えば、A6061やA2017のような高強度材は、プレス機などで大きな荷重をかけて加工しなければなりません。

さらに、硬く強度の高い材質ほど「スプリングバック」が大きくなる傾向があります。スプリングバックとは、曲げ加工後に荷重を取り除くと材料がもとの形に戻ろうとして、狙った角度より浅く戻ってしまう現象です。

スプリングバックが大きいと寸法精度の管理が難しくなるため、高強度材を加工する際は、スプリングバックによる戻り量を見込んで曲げの角度を調整する必要があります。

同じ材質でも調質(O材・H材)で曲げやすさが変わる

同じA5052などの材質であっても、「調質」と呼ばれる加工や熱処理などによる材料の状態によって、曲げやすさは大きく変わります。
曲げ加工でよく使われる代表的な調質は、やわらかいO材(焼きなまし材)と、硬いH材(加工硬化材)です。

O材は、材料を加熱してやわらかくする「焼きなまし」という処理が施されているため、延性が高く、曲げ加工に適しています。

一方、H材は、常温で材料に力を加えて変形させる冷間加工(圧延など)によって加工硬化させ、硬さや強度を高めた状態です。O材に比べて延性が低いため、小さい曲げRでは割れやすくなる傾向があります。

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アルミの曲げ加工で失敗しないために!材質選びの注意点

アルミの曲げ加工で失敗しないためには、加工のしやすさだけでなく、強度・耐食性・外観・使用環境など、用途に求められる性能を満たす材質を選ぶことが大切です。
曲げやすさを優先するあまり、実際の使用に必要な性能が不足する材質を選ぶと、製品の強度不足や、耐久性の低下につながる可能性があります。

例えば、加工性だけを重視して材質を選定すると、使用時に必要な強度や耐久性を十分に満たせず、変形や破損につながりかねません。

また、屋外や湿気の多い環境で使用する部品では、使用環境に適した耐食性を持つ材質を選ばなければ、腐食のリスクが高まります。

アルミの材質選びに迷う場合は、加工業者に使用環境や必要な性能を伝え、適した材質を相談するとよいでしょう。

小池製作所では、豊富な知識と経験をもとに、用途や加工条件に適した材質選びをご提案しています。アルミの加工でお困りの場合は、ぜひお気軽にご相談ください。

アルミの曲げ加工の材質選びでよくある失敗とその原因

アルミの曲げ加工では、材質選びが適切でない場合、さまざまなトラブルにつながります。
アルミが割れてしまうケースや、同じ材質のアルミを使用しているにもかかわらず、曲げやすさや割れ方が変わってしまうケースが代表的です。

これらの失敗は、製品の品質低下や納期の遅れにつながる可能性があるため、原因を理解したうえで適切な材料を選ぶ必要があります。

ここからは、よくある2つの失敗について、それぞれの原因と対策を見てみましょう。

曲げ加工時にアルミが割れてしまう

アルミが曲げ加工時に割れてしまう原因のひとつとして、用途や加工条件に合わない材質を選んでしまうことが挙げられます。

特にA6061やA2017のような高強度のアルミ合金は、強度が高い一方で延性が低く、割れに注意が必要です。

さらに、同じ材質でもH材のように硬さや強度を高めた調質では、O材より延性が低く割れやすくなる傾向があります。

また、材質選び以外に、曲げRの不足も割れの原因のひとつです。曲げRが板厚や材質に対して小さい場合、大きな負荷がかかり、材料の伸びられる限界を超えたときに割れが発生します。

アルミの割れを防ぐには、延性の高い材質・調質を選ぶ、適切な曲げRを確保するといった複数の視点から対策することが大切です。

同じ材質のアルミなのに曲げやすさや割れ方が異なる

「いつもは問題なく曲がるのに、今回に限って割れてしまった」という問題は、現場で比較的よく聞かれます。
これは、同じ材質名のアルミであっても、調質や製造ロット、加工履歴などの違いによって、曲げやすさや割れ方が変わる場合があるためです。

例えば、同じA5052でもO材とH材では硬さや延性が異なるため、同じ条件で加工しても結果が変わることがあります。

また、材料の製造工程や圧延方向の違いによって、加工時の挙動に差が出るケースにも注意が必要です。

アルミの材料を選ぶ際は、材質名だけでなく、調質や材料の状態、必要に応じて加工履歴まで確認しましょう。

寸法や強度などの品質管理がより厳密に求められる部品では、材料証明書(ミルシートなど)を確認することで、材質や調質、ロット番号などの情報を把握しやすくなります。

アルミの曲げ加工は材質選びから小池製作所にお任せください

小池製作所社屋

アルミの曲げ加工では、材質選びが加工のしやすさや製品の品質に大きく影響します。用途や求められる強度、加工の条件に合わない材質を選ぶと、加工後の手戻りや追加コストにつながる可能性があるため、事前に適した材料を見極めることが大切です。

小池製作所では、アルミの曲げ加工に関する豊富な知識と経験をもとに、材質選びから加工方法まで一貫してご相談いただけます。
製品の用途や使用環境、必要な性能を確認したうえで、適した材質や加工条件のご提案が可能です。

アルミの材質選びでお悩みの場合は、お気軽に小池製作所へご相談ください。

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