アルミの絞り加工とは?板金加工の種類や用途、メリットを解説!

アルミの絞り加工とは板材を立体形状に変える板金の技術
アルミの絞り加工とは、平らなアルミ板をお椀や容器といった立体的な形状へ成形する板金の技術の一種です。
専用の金型を使い、アルミ板に圧力を加えながら少しずつ形を変え、目的の形状へ仕上げます。
金型には「パンチ」と「ダイ」と呼ばれる部品があり、パンチがアルミ板を押し込み、ダイが材料を受けながら形を整える仕組みです。
複数の部品を組み合わせる板金加工とは異なり、一枚のアルミ板を成形して製品を作るため、継ぎ目が少なく、きれいな仕上がりになりやすい特徴があります。
アルミの絞り加工が用いられている身近な例として、アルミ製の容器や照明カバー、自動車部品などが代表的です。
複雑な形状にも対応しやすく、アルミならではの軽さを活かしながら、見た目も美しく仕上げられることから、多くの製品で採用されている板金の技術といえます。
アルミの絞り加工の種類と用途
アルミの絞り加工にはさまざまな種類があり、作りたい製品の形や必要な性能によって使い分けられています。
同じアルミ板を使用する場合でも、コップのような丸い形を作る板金加工もあれば、機械カバーのような四角い形を作る板金加工も一般的です。
また、深さのある製品を作りたい場合や、材料が割れないようにしたい場合には、専用の工程を追加して行うこともあります。
アルミの絞り加工には複数の種類があり、それぞれに特徴があるため、アルミの絞り加工を依頼する際には、希望する形状や用途を整理しておくことがポイントです。
ここでは、成形後の形状による分類、板金加工の工程による分類、特殊条件で行う加工の3つに分けて、アルミの絞り加工の種類を紹介します。
板金加工後の形状による分類(円筒絞り・角筒絞り・円錐絞り・異形絞り)
アルミの絞り加工は、板金加工で作られる形状によっていくつかの種類に分けられます。
- 円筒絞り
コップや缶のような丸い筒状に成形する板金の方法です。容器やカバーなどに多く使われており、一枚のアルミ板から一体成形できるため、継ぎ目の少ないきれいな仕上がりにしやすい特徴があります。 - 角筒絞り
箱のような四角い形状を作る方法です。機械のケースや電子機器の筐体、部品カバーなどに使用されています。 - 円錐絞り
先端に向かって細くなる円錐状の形状を作る方法です。照明部品や特殊なカバーなどに用いられることが多く、デザイン性を重視したアルミの板金加工にも活用されています。 - 異形絞り
円形や角形では対応しにくい複雑な形状を作る方法です。一部だけ膨らみがある形や左右非対称の形など、製品の用途に合わせた柔軟な設計が可能で、自動車部品や機械部品のカバーなどにも採用されています。
このように、アルミの絞り加工は、製品の形状に合わせて金型や加工の条件を調整することで、円筒形状から複雑な異形状まで幅広く対応できる板金加工の方法です。
板金加工の工程による分類(深絞り・段絞り・しごき)
アルミの絞り加工は、板金加工の工程や成形方法の違いによってもいくつかの種類に分けられます。
- 深絞り加工
材料を金型へ流動させながら、通常より深さのある形状へ成形する板金の技術です。深さや高さのある容器やケース、部品などの製作に用いられます。 - 段絞り加工
一度の加工で深い形状を作るのではなく、複数回に分けて少しずつ成形する方法です。材料への負担を抑えながら深さを出せるため、深い製品や複雑な形のアルミ板金加工に用いられます。 - しごき加工
成形した材料を薄く伸ばしながら、製品の肉厚を均一に整える方法です。飲料缶や電池ケースなど、薄くて均一な厚みが求められるアルミ製品に活用されています。
アルミの絞り加工では、製品の深さや形状、求められる性能に応じて適切な板金加工の方法を選択することで、さまざまな形を成形することが可能です。
特殊条件で行う高度な絞り加工(逆絞り・温間絞り)
アルミの絞り加工には、一般的な方法では成形が難しい製品に対応するための特殊な板金の方法もあります。代表的なものが、逆絞り加工と温間絞り加工です。
- 逆絞り加工
一度成形した形を通常とは反対方向から再び成形する板金の技術です。複数回の絞り加工を行うことで、通常の方法では難しい深い形状や複雑な形状にも対応しやすくなります。自動車部品や機械部品など、特殊な形状が求められるアルミの板金加工で活用されています。 - 温間絞り加工
アルミ材を温めて成形しやすい状態にしてから行う方法です。材料の延性(伸びやすさ)が向上するため、割れやしわなどの成形不良を抑えやすく、通常の方法では難しい形状の製品を作る場合に利用されます。
特殊な絞り加工は高い技術やノウハウが必要になりますが、一般的な方法では難しい形にも対応しやすく、製品ごとの細かな要求や設計に合わせた対応が可能です。
小池製作所では、アルミの絞り加工に関するさまざまなご要望に対応しています。
「この形に成形できるのか」「適切な絞り加工の方法がわからない」といったお悩みは、まず小池製作所へご相談ください。

アルミの絞り加工はコストダウンと品質向上のメリットあり!
アルミの絞り加工は、一枚のアルミ材から立体的な形を成形できるため、作業の工程を減らしやすい板金の方法です。
切削や溶接など複数の工程が必要な方法と比べて、少ない工程で製品を製作できる場合があり、加工時間の短縮やコスト削減につながります。
また、部品の点数を減らしやすく、溶接や接合が必要な部分を少なくできるため、製品の軽量化や外観の品質向上も期待できるでしょう。
ここからは、アルミの絞り加工が板金加工において、どのようにコスト削減や品質向上につながるのかを解説します。
工程を減らして加工コストと作業時間の削減ができる
アルミの絞り加工は、一枚のアルミ材から立体的な形を成形できるため、複数の部品を組み合わせる工程を減らしやすい板金加工の方法です。
例えば、切削では材料を削る工程が必要になり、溶接では複数の部品を組み合わせる作業が発生する場合があります。
一方で、アルミの絞り加工では一体成形によって部品点数を減らせるため、加工や組立にかかる工程を削減しやすいのが一般的です。
工程が減ることで作業時間を短縮しやすく、人や設備にかかる負担も抑えられるため、板金加工にかかるコストの削減につながります。
特に同じ製品を大量生産する場面では、一つひとつの加工時間を短縮できるため、結果として全体的な生産効率の向上も期待できるのです。
継ぎ目のない成形で軽量化しつつ見た目の品質を向上させられる
アルミの絞り加工は、一枚のアルミ材から立体形状を成形できるため、複数の部品を組み立てる必要が少なくなります。
そのため、部品点数を削減しやすく、製品の軽量化につながる点が特徴です。
また、溶接箇所を減らすことで、溶接時の熱による変形や接合部分の品質ばらつきを抑えやすいメリットもあります。
さらに、複数の部品を組み合わせて作る製品と比べて、溶接による継ぎ目を少なくすることが可能です。
最終的な製品も継ぎ目の少ない滑らかな外観に仕上げやすく、見た目に対して高い品質が求められる部品にも適しています。
アルミの絞り加工は、軽量化と見た目の品質向上を両立しやすい板金加工の方法です。
アルミの絞り加工が難しいといわれる理由
アルミの絞り加工は、材料の特性や加工の条件による影響を受けやすく、高い板金の技術が求められる方法です。
アルミは軽量で比較的やわらかく成形しやすい材料ですが、加工時に力が集中すると割れや表面のしわにつながる場合があります。
また、アルミは加工によって硬くなる「加工硬化」という性質があり、変形を繰り返すことで延性が低下し、割れが発生しやすくなる点も難易度が高いといわれる理由のひとつです。
さらに、板厚が薄い製品や深さのある形状、複雑な形状では材料への負担が大きくなるため、金型の設計や絞り加工の条件を適切に調整する必要があります。
特にアルミの絞り加工では、力のかけ方や工程の進め方によって成形のしやすさが変化するため、板金加工において適切な条件設定が欠かせません。
鉄やステンレスなどと比べても、材料の特性や加工の条件に合わせた細かな調整が必要になる場合があり、アルミの絞り加工には豊富な知識と技術が求められます。

アルミの絞り加工は板金のプロ・小池製作所へお任せください
アルミの絞り加工は、材料の特性や製品の形状に合わせて金型や加工の条件を調整する必要があり、安定した品質で仕上げるには板金の専門的な知識と技術が求められます。
小池製作所では、アルミの性質を理解したうえで、求められる用途や形状に合わせた板金加工が可能です。
試作品の製作から量産まで幅広く対応しており、一般的な板金加工では難しい複雑な形状や、他社で難しいと判断された製品についても、最適な方法をご提案します。
「希望する形状を実現する方法を知りたい」「アルミの複雑な板金加工を依頼したい」といった場合でも、まずは小池製作所までご相談ください。
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