ガス溶接で銅管を接合できる?ロウ付けとの比較や適切な方法を紹介

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銅管の接合にはガス溶接よりもロウ付けが適している

銅管はガス溶接とロウ付けのどちらが適しているのか、迷ったことがある方は多いのではないでしょうか。銅管の接合方法には複数の選択肢がありますが、配管の分野ではガス溶接よりもロウ付けが広く採用されています。

ガス溶接は母材そのものを溶かして接合する工法であり、鉄などの厚板には有効です。一方で銅は熱伝導率が高く、加えた熱が周囲へ逃げやすいという特性があります。

そのため、薄肉の銅管にガス溶接を適用すると、必要な温度を局所的に維持しにくく、溶融状態を保つことが困難です。また、銅管は加熱しすぎると変形や溶け落ちが発生しやすいため、安定した品質で施工する方法として、ガス溶接が適しているとはいえません。

一方のロウ付けは、母材を溶かさずロウ材のみを溶融させるため、余分な熱によるダメージを銅管に与えにくい工法です。さらに、溶けたロウ材が毛細管現象によって接合部のすき間に浸透するため、気密性の高い仕上がりが得られます。

こうした理由から、銅管の接合においては、ガス溶接ではなくロウ付けが標準的な手法として用いられています。

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銅管のロウ付けに適した材料

銅管のロウ付けでは、用途や求められる強度、作業環境に応じて適切な材料を選定しましょう。ロウ材を使わないガス溶接と違って、ロウ付けの場合はロウ材の選択が品質に大きく影響します。

適切な材料で銅管をロウ付けすれば、ガス溶接では実現しにくい薄肉銅管の精密な接合も安定した品質で仕上げられます。ここからは、銅管の接合に用いられることの多い銀とリン銅それぞれの特性や、適した用途について確認しましょう。

小池製作所は、金属加工の豊富な実績と経験にもとづき、配管の用途や場所などの条件から最適な工法のご提案が可能です。設計や施工はもちろん、施工後の検査や測定も実施いたしますので、すべての工程を一貫してお任せいただけます。

銅管のロウ付けに適した材料①銀ロウ

銀ロウは、銀・銅・亜鉛などを主成分とする合金で、融点が比較的低い点が特徴です。含まれる成分によって融点に差がありますが、おおむね600〜780℃の範囲で作業をおこなえます。

ロウ付けはガス溶接のように母材を融点まで加熱しないため、銅管への熱による影響を抑えながら作業が可能です。また、溶融時の流動性が高く、接合部の細かなすき間にも行きわたりやすいため、気密性と強度に優れた仕上がりを得られます。

こうした特性から、銀ロウは設備配管や精密部品に広く用いられており、特に冷凍・冷蔵設備の銅管配管に適した材料です。ガス溶接では困難な異種金属の接合も、銀ロウを用いた加工であれば対応できる場合があります。

銅管のロウ付けに適した材料②リン銅ロウ

リン銅ロウは、銅にリンを添加した合金で、銅管のロウ付けに広く使用されている材料のひとつです。

リンが酸化銅を還元する自己フラックス作用により、銅同士の接合であればフラックスを使わずに接合できる場合があります。また、銀ロウと比べて材料コストが低いことも大きな利点といえるでしょう。

一方で、リン銅ロウは鉄やニッケルを含む金属との接合には適していません。これらの金属と反応して脆い組織を形成し、強度が低下するおそれがあるためです。

ガス溶接の代替手段としてロウ付けを検討する場合でも、すべての状況において可能とは限りません。母材の性質を見極めて、最適な工法を選びましょう。

銅管のロウ付けに必要な道具一覧

銅管のロウ付けをおこなう際には、各工程に応じた道具をそろえる必要があります。おもな道具は以下のとおりです。

  • パイプカッター

刃を回転させながら少しずつ締め込んでいく構造で、切断位置がブレにくく、銅管をまっすぐ正確に切断できます。

  • バリ取り・面取り工具

切断後に生じるバリを除去し、内外面を整えます。

  • ブラシ・サンドペーパー

接合部の酸化膜や汚れを除去し、表面を清浄にします。

  • フラックス

加熱時の酸化を防ぎ、ロウ材の流れを良くする薬剤です。

  • バイス・クランプ

銅管や継手を固定し、作業中のズレを防ぎます。

  • ガストーチ

接合部を加熱する際に使用します。

  • ロウ材

銅管には、銀やリン銅などを使用するのが一般的です。

  • 防護服

耐熱手袋や保護メガネなどを着用し、火傷や事故を防止します。

  • 換気装置

加熱時に発生する煙やガスを排出し、安全な作業環境を確保します。

  • ナイフ・やすり

細かな仕上げや調整に使用し、接合部の精度を高めます。

これらを適切に使用することが、作業効率と品質の向上につながります。

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銅管のロウ付けの工程

銅管のロウ付けは、前処理から加熱、接合、そして仕上げまでの複数の工程で構成されます。ガス溶接では母材を直接溶融させるため高温での加熱が必要ですが、ロウ付けではロウ材の融点に合わせた繊細な温度管理が欠かせません。ガス溶接とロウ付けでは工程ごとに求められる技術のポイントが異なります。

ロウ付けでとりわけ大切なのは、接合面の準備と加熱時の温度管理です。ガス溶接よりも低い温度帯で作業するロウ付けですが、前処理が不十分だと材料の浸透が妨げられ、不良を引き起こしかねません。

ここからは、銅管のロウ付けにおける実際の工程を解説します。

①清掃や脱脂などの前処理と組み立て

銅管のロウ付けにおける最初のステップが、前処理と組み立てです。ガス溶接の場合も前処理はおこないますが、ロウ付けでは毛細管現象で材料を浸透させるため、接合面の清浄度がガス溶接よりさらに厳しく問われます。銅管の接合面に酸化膜や油分、汚れが残っていると、濡れ性が低下し、十分な接合強度が得られません。

まず、サンドペーパーやワイヤーブラシで銅管の接合部分を研磨し、表面の酸化膜を除去します。続いて、アセトンやアルコールなどの溶剤で脱脂をおこない、油分を取り除きましょう。清掃後は速やかに組み立てることが作業のポイントです。

②温度管理がシビアな加熱・ロウ付け

組み立ての後は、加熱とロウ付けの工程です。ロウ付けはガス溶接のように母材を溶かさずにロウ材だけを溶融させる工法であり、適切な温度管理と均一な加熱が求められます。

加熱にはロウ付け用のガストーチを使用するのが一般的です。ガス溶接用トーチとは火力や炎の調整が異なるため、用途に合った機器を選定しましょう。

接合部全体を包み込むように炎を当てて、銅管を予熱します。銅は熱伝導率が高いため、特定の箇所だけでなく全体を均一に加熱することが作業のポイントです。

母材が適正温度に達したらロウ材を当て、母材の熱で溶融させましょう。溶けたロウ材は毛細管現象によってすき間に引き込まれ、接合面全体に広がります。接合部の反対側にロウ材がにじみ出てくれば、十分に浸透した目安です。

③冷却や洗浄による仕上げ

接合作業が完了したあとは、急冷すると内部に残る残留応力(ひずみ)が大きくなり、ひび割れや不良の原因となるため、ゆっくり冷ましましょう。

ガス溶接のように、母材を溶融させる工法では残留応力が大きくなりやすい一方、ロウ付けは比較的その影響が小さいとされています。ただし、ガス溶接と同様、急冷は禁物であり、銅管や接合部への温度差によるひずみを抑えるためには、自然冷却をおこなうことが大切です。

冷却後は、フラックスの残渣を確実に洗浄して除去します。残渣が残ると水分を吸収して腐食の原因となるため、温水やブラシを用いて丁寧に取り除くことが大切です。

また、リン銅を使用して銅同士を接合し、フラックスを使用しなかった場合でも、周囲に酸化膜が残ることがあります。必要に応じて清掃をおこない、表面を良好な状態に保ちましょう。

ロウ付けはガス溶接と比べて熱の影響が小さい工法ですが、最終的な品質は仕上げの精度によって大きく変わります。

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銅管に最適な接合方法にお悩みの際は小池製作所へご相談ください

銅管の接合方法は、用途や使用環境、求められる強度・気密性によってガス溶接やロウ付けなど最適な手法が異なります。ガス溶接よりもロウ付けが適しているケースが多い一方で、条件によっては別の接合方法が求められることもあり、状況に応じた適切な判断が必要です。

誤った方法を選択すると、不良や早期劣化といったトラブルにつながるおそれもあります。そのため、こうした判断には材料特性や施工条件に関する専門的な知識と、現場での経験が欠かせません。

小池製作所は、ロウ付けやガス溶接をはじめ、多種多様な金属の接合に関する豊富な実績がございます。これまで培ってきた専門知識にもとづき、最適な施工方法のご提案が可能です。銅管の接合にお困りの際は、小池製作所へご相談ください。

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