ステンレスの溶接はできる?4つの方法と外注したほうがいいケース

ステンレス 溶接 できる 作業の様子

ステンレス溶接ができる4つの方法

ステンレス溶接ができる方法には、おもに以下の4種類があります。

  • TIG溶接
    高精度な溶接が可能で、美しい仕上がりを得られますが、加工スピードは遅く、熟練した技術が求められます。
  • MIG溶接
    TIG溶接よりも速く、比較的容易に作業ができるため、大量生産や厚物の接合に適しています。
  • 抵抗溶接
    自動化しやすく、特に薄板や小型部品に適しており、短時間で高強度な接合が可能です。
  • レーザー溶接
    精密で歪みが少なく、薄板や複雑な形状の部品に適しています。

ステンレスの溶接方法はこのように多数ありますが、対象の形状、接合する量、品質などを加味して、最適な方法を考えることが大切です。

ステンレスの溶接ができる小池製作所では、上記のようなさまざまな方法から、ご依頼内容に適した方法を提案させていただきます。高精度に仕上げたい、大量の製品の接合を依頼したいなど、お気軽にご相談ください。

ステンレス 溶接 できる 溶接品 事例

ステンレスの溶接が難しい理由

ステンレスの溶接が難しい理由は、以下のとおりです。

  • 種類ごとに特性が異なる
  • 圧力に弱く加工硬化が起こる
  • 素材が割れる恐れがある

ステンレスはさまざまな種類があり、それぞれに特性が異なります。各種類だけでなく、対象の形状や厚さなどに適した条件を選ばないと、高強度での接合が難しくなる可能性があります。
また、適切な方法と高い技術で接合しなければ、変形や割れが生じるリスクも考えられるでしょう。

ステンレスの溶接が難しい理由を、さらに詳しく解説します。

種類ごとに特性が異なる

ステンレスは種類ごとに特性が異なる材料であり、接合が難しい素材です。

ステンレスには、オーステナイト系やフェライト系、マルテンサイト系などさまざまな種類があります。それぞれの特長に応じて適切な方法で接合できるよう、作業には知識や経験が求められます。

たとえば、オーステナイト系は耐食性に優れていますが、高温割れを生じやすい種類です。接合には、なるべく低い温度で加工できる方法が適しています。

フェライト系は高温での変形を抑制できるものの、低温での脆性が増すリスクがあります。接合時には冷却速度を調整し、過度な熱影響を避けるために短時間で接合する方法が最適です。

マルテンサイト系は強度が高い材料ですが、溶接後急激に冷却すると硬化が進み、脆性が増すため、割れが生じやすくなります。割れが生じないよう、適切な冷却速度で冷却し、温度管理をおこなうことが大切です。

ステンレスの溶接ができる業者を探す際は、それぞれの種類の特性に合った方法に対応できる業者かどうかを見極めましょう。

圧力に弱く加工硬化が起こる

ステンレスは加工硬化を起こしやすい材料であり、この特性が溶接を難しくする要因のひとつです。加工硬化とは、金属材料に力を加えて変形させることで、その部分が硬くなり、元の形状に戻らなくなる現象です。

ステンレスは加工硬化しやすいため、抵抗溶接などの圧力を加えて接合する方法では注意する必要があります。加工硬化が生じると、接合部が脆くなったり、外観が損なわれたりすることがあるためです。

溶接を依頼する際には、TIG溶接など圧力を加えず変形を抑えた方法で対応できる業者かどうかを確認することも重要です。

ステンレスが割れる恐れがある

ステンレスの溶接は、接合部が割れるリスクがある点にも注意が必要です。
溶接は、外部から加えたエネルギーで溶融した金属が冷えて固まることで、母材同士を接合する技術です。

溶融後は急激に冷えるため、材料の表面と内部で冷却速度に差が生じ、収縮の違いによる残留応力が発生します。この残留応力が脆い部分にかかることが、割れを引き起こす要因です。急冷された接合部には、マルテンサイトと呼ばれる硬く脆い組織が形成されており、残留応力による割れの起点になり得ます。

溶接ができる加工会社へ依頼する際は、割れを防止できる冷却処理技術を保有しているか確認することが大切です。

ステンレスの溶接を外注したほうがいい事例

ステンレスの溶接を外注したほうが良い主な事例は、以下のとおりです。

  • 専門的な設備が必要
  • 精度の高い仕上げが必要
  • ステンレスと他の金属の接合
  • 複雑な形状のステンレスの接合

専門的な設備が必要な場合や高精度な仕上げが求められる場合は、専門業者への外注がおすすめです。

また、ステンレスとほかの金属といった異種金属の接合や、複雑な形状のステンレスの接合も、高度な技術力と専門知識が求められます。
自社での加工が難しい場合は、過去の製作実績などから、難易度の高いステンレスの接合にも対応できる専門業者へ依頼すると良いでしょう。

ステンレス 溶接 できる 小池製作所の様子

ステンレスの溶接ができる業者なら小池製作所!

ステンレスを溶接できる方法は多数ありますが、ステンレスの接合自体が非常に難易度が高く、依頼先の見極めは慎重におこなう必要があります。

小池製作所には、ステンレスの接合ができるアーク溶接機やTIG溶接機など、さまざまなニーズにお応えできる設備を取り揃えております。モノづくりの街大田区で60年以上金属加工に向き合ってきた実績があり、ステンレスの接合においても適切な提案、加工が可能です。

「高精度な溶接技術や設備が自社に不足している」「大量の加工に対応してくれる加工会社を探している」など、ステンレスの加工ができる業者選びにお悩みの事業者様は、以下のフォームよりお問い合わせください。

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