金属加工に関わる用語集です。

圧延複数のロールを回転させて、その間に金属を通すことで板・棒・管などの形状に加工する方法です。
アーク溶接放電現象を利用して、金属同士をつなぎ合わせる加工方法です。    
アルマイトアルミニウムの表面を酸化させて膜を作り、腐食しにくくする処理です。
プラズマカット (Plasma cutting)プラズマ放電を利用して金属を切断する方法。大厚の金属も高速で切断できます
ウレタン塗装ウレタン樹脂を主成分とする塗料を用いて行われる塗装方法です。ウレタン樹脂は合成樹脂の一種で、その耐久性、耐候性、耐薬品性などの特性が高く、多くの用途に使われています。ウレタン塗装は、これらの特性を活かして、美しい仕上がりと優れた保護機能を提供します。
押出し (Extrusion)金属を型に押し込み、製品の断面形状に沿って伸ばす方法。
通常は高温で行われ、管や棒などの長い部品を作るのに適しています。
CAD/CAM
(Computer-Aided Design/
Computer-Aided Manufacturing)
コンピュータを使用した設計および製造技術。
CNC (Computer Numerical Control)コンピュータによる数値制御。機械の動作を自動で制御するシステム。
ショットブラスト (Shot blasting)
小さな金属球やその他の素材を高速で金属表面に打ちつけて、錆や塗装を取り除く表面処理方法。
研磨 (Polishing)表面を滑らかにするために、金属に摩擦をかける作業。
バフ研磨、ミラー仕上げなど、さまざまな手法が存在します。
旋盤加工 (Lathe machining)旋盤を使って金属を切削し、所定の形状にする加工方法。
製品の形状や大きさにより、ベンチ旋盤、エンジン旋盤、CNC旋盤などが使われます。
プレス加工 (Press working)プレス機を使用して金属を成形する加工方法。主にシートメタル(板金)の加工に使われます。
溶接 (Welding)金属を高温に加熱して接合する技術。さまざまな種類が存在し、
例えば、TIG溶接、MIG溶接、スポット溶接などがあります。
鋳造 (Casting)溶けた金属を型に流し込み、冷却して固めることで製品を作る方法。
大量生産や複雑な形状の製品に適しています。
鍛造 (Forging)金属を加熱し、圧力をかけて形状を変える加工方法。製品の強度を向上させるために使用されます。
切削 (Cutting)金属を切り取ることで所望の形状に加工する方法。切削工具やマシニングセンターが利用されます。
表面処理 (Surface treatment)製品の耐久性や外観を改善するための処理。例えば、電解めっき、アルマイト処理、塗装などがあります。
レーザーカット (Laser cutting)レーザー光を使って金属を精密に切断・加工する方法。高速で精密な加工が可能です。
品質管理 (Quality Management):製品やサービスの品質を維持・向上させるためのプロセスや活動の総称。
溶融亜鉛メッキ金属表面に亜鉛をめっきする一つの方法です。このプロセスでは、亜鉛の粉末やチップを高温で溶かした溶融亜鉛バス(亜鉛の液体)を使用します。金属部品をこの溶融亜鉛バスに浸漬することで、金属表面に亜鉛の薄い層を形成します。
白さび:金属の表面に発生する「白さび」とは、金属の酸化現象の一種であり、特に鉄や鋼などの鉄含有金属が湿気や酸素と反応して生成される酸化物のことを指します。一般的には「鉄錆(てつさび)」とも呼ばれます。
板金加工薄い金属シートや板を加工し、所望の形状や構造を作成する製造プロセスです。
以下は、板金加工の主要な要素とプロセスの概要です:
材料の選定: 板金加工に使用する金属材料は、一般的に鋼鉄、アルミニウム、ステンレス鋼、銅などがあります。
切断: 板金を所定の寸法に切断するために、切断機やレーザーカッティング機などのツールを使用します。
曲げ: 機械を使用して、金属シートを曲げて所望の形状にします。
穴あけと加工: 金属シートに穴をあけるためにパンチプレスやドリルを使用します。
溶接: 必要な場合、金属部品を結合するために溶接が行われます。
溶接にはさまざまな種類があり、TIG溶接、MIG溶接、アーク溶接などがあります。
仕上げ: 加工された金属部品は研磨、塗装などの仕上げ作業が行われ、外観や耐久性が向上します。
板金加工は、自動車部品、建築材料、電子機器、産業機械、家庭用具など、さまざまな産業および製品分野で利用されています。特に金属の薄板や板を使った製品を製造する際に非常に重要なプロセスです。
アルミニウムアルミニウム(Aluminum)は、周期表の13番目の元素であり、化学記号は「Al」です。
以下に、アルミニウムに関するいくつかの重要な情報と特性を説明します:
①物理的な特性:
アルミニウムは、銀白色の金属で、非常に軽量です。比重は約2.7 g/cm³で、鉄よりも約三分の一の密度を持ちます。
アルミニウムは高い導電性を持ち、電気を伝導する素材としても重要です。
そのため、電線や電子機器の部品などに広く使用されています。
②化学的な特性:
アルミニウムは比較的反応性が高く、空気中では表面に酸化皮膜が形成されるため、錆びにくい性質を持っています。
この酸化皮膜がアルミニウムを守り、腐食から守ります。
③製造と抽出:
アルミニウムは、ボーキサイトという鉱石から抽出されます。ボーキサイトは酸素とアルミニウムからなる化合物で、アルミニウムを取り出すために電気分解が行われます。
④用途:
アルミニウムは軽量かつ耐食性があるため、さまざまな産業で幅広く使用されています。代表的な用途には以下が含まれます:航空機の製造:アルミニウム合金は航空機の構造部品に広く使用され、軽量化と強度を提供します。
自動車製造:自動車の部品やホイール、エンジンブロックにもアルミニウム合金が使用され、燃費改善や車両軽量化に寄与します。
電子機器:アルミニウムは電子機器の筐体やヒートシンクなどに使用され、放熱性能が高いため熱を効率的に放散できます。
食品包装:アルミニウム箔は食品包装に使用され、食品の鮮度を保つのに役立ちます。
建築:建物の外装材や窓枠など、建築分野でもアルミニウムが広く使用されています。
アルミニウムの軽量性、耐食性、導電性、可塑性などの特性は、さまざまな産業で重要であり、その利用範囲は広がり続けています。
ステンレスステンレスは、金属の一種で、特に鉄を主成分とする合金の中でも特別な性質を持つものです。ステンレスは、その耐食性、耐久性、そして美しい外観から広く用いられています。以下にステンレスの主な特徴と用途について説明します。
耐食性: ステンレスは、さまざまな環境に耐える耐食性を持っています。水、湿気、化学物質、塩水などに対して非常に耐性があり、錆びにくい特性があります。これは、鉄をクロムと結合させることで生み出されるクロム酸化皮膜によるものです。
耐久性: ステンレスは非常に強靭で、耐久性に優れています。物理的な衝撃や外部のストレスに対しても強く、長期間にわたってその特性を保持します。
美しい外観: ステンレスの表面は鏡のように光沢があり、美しい外観を持っています。このため、様々なアプリケーションで装飾的な要素として使用されます。
高温耐性: ステンレスは高温にも耐える性質があり、高温環境での使用に適しています。これは、クロムの存在が高温においても安定した特性を提供するためです。
食品産業: ステンレスは食品加工、調理器具、食器などの製造に広く使用されます。その耐食性と衛生性から、食品関連のアプリケーションに適しています。
医療機器: ステンレスは医療機器、手術用具、歯科用具などの製造にも利用されます。高い耐久性と衛生性が必要な場面で重要な役割を果たします。
建築・建材: 建築業界では、ステンレスは外装、手すり、屋根材、窓枠などに使用され、建物の美観と耐久性を向上させます。
自動車産業: 自動車部品、排気システム、ボルトやナットなど、自動車産業においても広く利用されています。
化学工業: 化学プラントや配管、タンク、反応器など、化学工業においてもステンレスは広く使用され、腐食に対する耐性が求められます。
ステンレスは、その多様な特性から、様々な分野で幅広く使用され、高品質な材料として重要な存在です。
鉄は、元素周期表で26番目の元素であり、化学記号はFeです。鉄は非常に一般的で重要な元素であり、地球の地殻においても非常に豊富に存在します。
以下に、鉄についての主要な特徴と情報を説明します:
物理的特性:
鉄は銀白色の金属で、一般的に固体の形態で存在します。
鉄は比較的高い融点を持ち、約1,535℃で溶けます。
鉄は磁性を持ち、特に鉄の結晶構造において強い磁性を示します。
化学的特性:
鉄は酸素と反応して鉄酸化物を生成し、錆びることで知られています。この現象は鉄の酸化反応と呼ばれ、鉄の腐食を引き起こします。
鉄は酸や塩の存在下で容易に反応し、さまざまな化合物を形成します。
鉄は他の元素と合金を形成しやすく、鋼の主要な成分として使用されています。
用途:
鉄は建築、自動車製造、鉄道、橋梁建設、道路建設など、さまざまな産業で広く使用されています。
鉄鋼は特に重要で、鉄と炭素の合金であり、非常に強靱で耐久性があります。鉄鋼は建物、車両、機械、道具、鉄道のレールなど、多くの製品の製造に使用されています。
鉄は電線、鋳造、製鉄、鉄道車両の製造、エネルギー産業など、多くの分野で利用されています。
生物学的役割:
鉄は生命にとって重要な栄養素であり、血液中に酸素を運び、酸素を結合するヘモグロビンやミオグロビンなどのタンパク質の一部です。
鉄は体内で調節され、不足すると貧血などの健康問題を引き起こす可能性があります。
鉄は地球上の多くの産業や生命の維持に不可欠な要素であり、その多くの利用法と特性があります。
銅は、周期表の元素で、元素記号Cuを持つ化学元素です。
以下は銅に関する主要な情報と特性です。
物理的特性:
銅は赤褐色から赤紫色の金属であり、高い光沢を持っています。
銅は比較的軟らかく、延性と靭性があり、加工しやすいため、多くの工業製品に使用されます。
銅は良い電気伝導性を持ち、電線や電子機器などの電気関連製品に広く使用されています。
化学的特性:
銅は化学的に安定しており、錆びにくい性質があります。このため、屋外や水中でも比較的長期間耐えることができます。
銅は酸化されることがあり、酸や空気中の湿気にさらされると酸化皮膜が形成されます。この酸化皮膜は銅を保護し、錆を防ぎます。
用途:
銅は非常に多くの用途があり、主要な用途の一つは電気伝導体としての役割です。電線、ケーブル、電子機器の配線、発電機などで使用されます。
銅はまた、建築材料や管、屋根材、硬貨、調理器具、装飾品、彫刻などの製造にも用いられます。
銅合金(例:真鍮、青銅)は、さまざまな工業製品や工具、船舶部品、武器などの製造にも利用されています。
健康への影響:
銅は人間の健康に重要であり、必須ミネラルの一つです。銅は酵素や代謝反応に関与し、赤血球の形成や骨の健康に寄与します。
過剰な銅摂取は銅中毒を引き起こす可能性があり、吐き気、嘔吐、下痢などの症状が現れることがあります。
銅は産業、建設、電子工学、医学などのさまざまな分野で幅広く使用される重要な素材であり、その多くの特性と用途から、世界中で広く採掘と利用が行われています。