ステンレスと銅のロウ付けの方法は?加工時の注意点も解説

ステンレス 銅ロウ付け 小池製作所

ステンレスと銅のロウ付け方法と特徴

ステンレスと銅のロウ付けは難易度の高い方法のため、高度な技術が要求されます。加熱方式によっていくつかの方法に分類されており、主に以下のような種類があります。

  • トーチロウ付け
  • 炉中加熱
  • 誘導加熱

トーチロウ付けは低コストで実施できる、炉中ロウ付けは均一に加熱しやすい、誘導加熱ロウ付けは母材への熱影響が少ないなど、それぞれの方法で特徴や適用範囲などが異なります。

使用する環境や予算などの条件に応じて、適切なステンレスと銅のロウ付け方法を選択しましょう。

ステンレスと銅をトーチロウ付けする方法と特徴

トーチロウ付けは、ステンレスと銅などの異種金属の接合において、比較的低コストかつ柔軟に対応できる方法のひとつです。トーチやガスバーナーを用いる接合方法で、特別な設備を必要とせず、少量生産や試作、小規模修理などに適しています。

銅は熱伝導率が高く、ステンレスよりも熱が広がりやすいため、適切に温度管理をしなければロウ材が適切に流れにくくなります。また、銅は酸化しやすく、ステンレスは濡れ性が低いため、使用するロウ材の選定などにも豊富な知識が必要です。

少量生産や試作などを目的としており、経験豊富な技術者が対応できる場合は、トーチロウ付けは高い効果を発揮するロウ付け方法といえます。

ステンレスと銅を炉中ロウ付けする方法と特徴

ステンレスと銅は、炉中ロウ付けによっても接合可能です。

炉中ロウ付けは、ロウ材を接合面に配置した母材同士を炉内に入れて加熱し、ロウ材を溶かして接合する方法です。炉中ロウ付けは炉内を均一に加熱できるため、ステンレスと銅のような異種金属間で生じやすい熱膨張差や局所的な過熱を抑制できます。

また、炉内で同時に多くの部品を処理できるため、大量接合に適しています。さらに、加熱環境を真空や不活性ガス雰囲気に制御できるため、酸素や水分の影響を抑えたい部品の接合にも有効です。

ただし、炉の設備コストが高いことや、加熱および冷却に時間がかかる点には注意が必要です。

ステンレスと銅を誘導加熱ロウ付けする方法と特徴

ステンレスと銅のロウ付け方法には、誘導加熱もあります。誘導加熱ロウ付けは、高周波誘導コイルにより金属表面を局所的に加熱し、接合する方法です。

コイル近傍の部分だけを効率よく加熱できるため、母材への熱影響を最小限に抑え、歪みや変形を抑えられる点が大きなメリットです。

一方で、誘導加熱装置は高価であり、コストがかかる点には注意しなければなりません。
とくにステンレスと銅のように熱伝導率や磁性が大きく異なる異種金属では、加熱ムラが生じやすく、安定した接合条件を見つけるまでに調整が必要となる場合があります。

小池製作所では、職人によるロウ付けの対応が可能です。接合が難しいステンレスと銅のような異種金属であっても、経験豊富な職人が適切なロウ付け方法を実施し、お客様のご期待にお応えいたします。
(なお、炉中ロウ付けなど、一部のロウ付け方法には対応しておりません。)

ステンレスと銅のロウ付けの注意点

ステンレスと銅は、熱的・物理的性質が大きく異なる異種金属であるため、ロウ付けに際しては各金属の特性の違いや強度に関する注意点を確認しておきましょう。

熱膨張率や熱伝導率、融点などの差によって、加熱時に接合部の温度が均一にならず、ロウ材の流動性や濡れ性にムラが生じやすくなります。その結果、接合強度の低下や不具合の原因になることもあります。

また、ロウ付けは母材を溶かさずに接合する方法ですが、一般的に溶接よりも接合強度が劣る点にも注意が必要です。用途によっては強度的にロウ付けが適さない場合もあるため、部材の要求性能や使用環境に応じて、最適な接合方法を検討しましょう。

以下で、それぞれの注意点を詳しく解説します。

各金属の特性の違いに気を付ける

ステンレスと銅は熱膨張率や融点などの熱的特性が異なるため、接合に影響が出る可能性がある点にも注意が必要です。

熱伝導率が異なる金属同士を接合する場合、温度管理を徹底して加熱しないと接合面の温度が均一にならず、ロウ材の広がりが不均一になります。ロウ材の濡れが不均一だと、接合強度も低下してしまいます。

さらに、冷却時には熱膨張率の違いにより、接合部にひずみや割れが生じやすいです。

ステンレスと銅のロウ付けでこれらの問題を避けるには、加熱温度の管理を厳密におこない、両金属を適切に加熱、冷却することが大切です。

強度は溶接よりロウ付けのほうが劣る

ステンレスと銅のロウ付けは、溶接より接合強度が低くなる傾向があります。

ステンレスと銅のロウ付けでは、母材同士を直接溶融させず、ロウ材を介して接合するため、接合強度はロウ材の機械的性質や母材との濡れ性、界面の冶金的結合に依存します。したがって、ステンレスや銅といった母材そのものの強度よりも低くなることが一般的です。

一方、溶接は母材を溶融させて接合するため、適切に施工すれば母材と同等以上の強度が得られることもあり、とくに高強度が求められる用途には有利です。

ただし、ロウ付けは母材に与える熱的影響が少ないため、変形や歪みを避けたい場合や、ステンレスと銅のような融点の異なる異種金属の接合には適しています。

ステンレスと銅のロウ付けを依頼する際のポイント

ステンレスと銅のロウ付けを加工業者に依頼する際は、以下のポイントをチェックしてみましょう。

  • 過去の実績や技術力
  • 使用可能なロウ材の種類
  • 対応可能な部品サイズや数量
  • 納期

ステンレスと銅のロウ付けを依頼する業者を選ぶ際は、ホームページの情報や見積もり依頼時のやり取りを通じて、実績や技術力、対応範囲を確認しておくのがおすすめです。

見積もりの際に図面や仕様書を準備しておけば、加工内容に対する正確な回答が得やすいでしょう。
また納期についても、希望するスケジュールに対応可能かを事前に確認し、計画的に進められる業者を選ぶことが大切です。

小池製作所は、60年以上の金属加工の実績があります。ステンレスと銅のように、接合が難しい異種金属のロウ付けにも経験豊富な職人が対応いたします。
複雑な製品の接合や少数の部品の接合もお受けいたしますので、まずはお気軽にご相談ください。

ステンレス 銅ロウ付け ろう付け作業風景

ステンレスと銅のロウ付けは小池製作所にご相談ください

ステンレスと銅は、双方の物理的性質の違いにより、ロウ付けには高い技術が求められます。また、ロウ付けにもさまざまな種類があるため、各金属の特性や製品の使用環境、目的などに応じて、適切な方法を見極める知識も必要です。

ステンレスと銅のロウ付けをどこに依頼すればいいかわからないとお困りの事業者様は、ぜひ一度小池製作所にご相談ください。ものづくりの街大田区で60年以上の経験と知識を積み重ねてきた職人が、一点一点丁寧に対応させていただきます。

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