ろう付けの種類を紹介!ろう材ごとの特徴や溶接との違いを解説

ろう材の種類を3つのろう材別に比較
ろう材に使われる材料の種類には、主に以下の3つがあります。
- 銀
- 銅・黄銅
- アルミ
それぞれの種類で特性や適した母材の材質が異なります。銀は多様な金属に使用できるのに対し、銅は銅素材や銅合金に、黄銅は鉄や真鍮などの素材に適した種類です。母材がアルミの場合は、ろう材もアルミを使用するのが良いでしょう。種類に応じて接合強度や耐食性なども異なります。
以下では、それぞれの種類の特徴について詳しく解説します。自社の製品・部品への適用を検討している方は、ぜひ判断の参考にしてみてください。
ろう付けに用いられるろう材の種類①銀ろう
銀ろうは、銀を主成分とし、銅を中心とした金属を組み合わせたろう材で、一部の種類では亜鉛や錫などを含む合金です。流動性が高く、接合面の狭い隙間まで行きわたりやすいため、高い強度で母材同士を接合できます。航空宇宙機器や自動車用部品など、強度が求められる部材の接合にも適しているでしょう。
もう一つの特徴が、多様な金属に適用可能な点です。銅やステンレス鋼、真鍮、銀、ニッケル合金などに使用でき、異種金属を接合する用途でもおすすめできます。素材自体は銀色で外観も良く、仕上がりの美しさが求められる部品にも向いています。
ただし、ほかの材質に比べて高価である点には注意が必要です。
ろう付けに用いられるろう材の種類②銅ろう・黄銅ろう
銅や黄銅ろうも、ろう付けに用いられる代表的な種類です。濡れ性が良く、加工しやすいという点もメリットです。銀ろうに比べて価格が安いため、コスト重視の部品製作にも適しています。
主に銅や銅合金の接合に用いられ、リンが含まれるタイプは、銅同士の接合でフラックスを使わずに処理できます。なお、鉄系素材に使用する場合は酸化防止のためフラックスが必要です。
銅ろう・黄銅ろうの融点は、銀と比べるとやや高く、条件次第では高温処理にも対応可能です。ですが強度や耐食性がとくに求められる場合は、銀ろうなど別のろう材の使用を検討すると良いでしょう。
ろう付けに用いられるろう材の種類③アルミろう
アルミろうは、主成分であるアルミニウムにケイ素が添加された合金であり、金属のろう付けに用いられる主要な種類の一つです。とくにアルミ母材の接合に適しており、アルミ製の自動車部品や電子機器の製作に多く使用されます。
ただし、アルミは加熱によって酸化皮膜が厚く形成されやすい材料なので、フラックスや不活性ガスなどで酸化防止をおこなう必要があります。また、アルミの融点は銀や銅、黄銅などと比べると低いです。アルミろうを加熱しすぎるとアルミの母材まで変形してしまったり、加熱不足だとろう材を接合部にきちんと行きわたらせられなかったりするため、作業には高い技術力と豊富な経験が求められます。
小池製作所では、さまざまなろう材、母材に適したろう付けに対応しています。母材の特性や使用目的などから最適なろう材をご提案することも可能ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。
ろう付け方法の2つの種類
ろう付けの方法には、主にガスバーナーによる方法と、真空でおこなうものの2種類があります。
前者はガスバーナーを使って手軽に作業ができる一方、量産製品には不向きな種類の方法です。一方、後者は真空炉中で処理する必要があるため、難易度が高くコストがかかる方法ですが、一度に大量の製品・部品を接合できます。自社の部品・製品の要求仕様に適した方法を選択することが大切です。
以下では、2種類の方法について詳しく解説します。ろう付けの外注を検討しているものの、どちらの種類が適しているかわからない方は、ぜひご一読ください。
ろう付け方法の種類①ガスバーナーろう付け
代表的な接合方法の種類として、ガスバーナーろう付けがあります。
ガスバーナーろう付けは、ガスバーナーの火を使って大気中で作業をおこなう方法であり、小ロットの生産に向いています。手作業で加熱の具合を調節でき、高度な技術を持つ作業者であれば異種金属の接合も可能です。処理後に即座に接合の良否が判定できるため、すぐに修正可能である点も特徴です。配管の接合や、アクセサリーの製作などに使用されています。
ただし、この種類の方法は、手作業でおこなわれるため、大量生産には不向きです。個人の技量によって品質がバラツキやすいというデメリットもあり、外注先を選定する際は実績や技術力を確認することが大切です。
ろう付け方法の種類②真空ろう付け
真空ろう付けは、真空炉中で母材同士を接合する方法です。接合したい母材間にろう材を配置した状態で、部品を真空炉に入れます。ゆっくりと目的の温度まで加熱した後に、冷却することで接合する仕組みです。
主なメリットは、接合時の酸化を防げることです。真空ろう付けでは酸素がほとんどないため、フラックスを使用せずに接合することが可能です。フラックス残渣による汚染がないため、半導体冷却ユニットや質量流量計のセンサーパイプなど、表面清浄度が重要な精密部品の接合にも適しています。一度に大量の部品を真空炉に入れることが可能であり、部品全体を均一に加熱しやすく、精密な接合が可能であるというメリットもあります。
ただし、この種類の方法はコストが高く、小ロットでの対応は割高になってしまう点がデメリットです。
ろう付けの種類を選ぶ際のポイント
ろう付けの種類を選ぶ際には、以下の点を基準に判断することが大切です。
- 母材の材質
- 求められる接合強度
- 耐食性や耐熱性などの要求仕様
- 加工コスト
- 使用環境
素材としては、見た目の美しさや、高い強度が求められる部品には銀ろうが適しているでしょう。一方、鋼の配管や機械部品を安価で作りたい場合は、銅・黄銅ろうがおすすめです。軽量化が目的で母材にアルミを使う部品には、アルミろうを選ぶといいでしょう。
方法としては、試作目的など、手軽に少量を製作するには、ガスバーナーを使う方法がおすすめです。酸化を防止しながら大量に生産したい場合は、真空ろう付けが適しています。
自社の製品・部品がどのような環境で使用されるのかを想定し、最適な種類を選びましょう。

ろう付けでお困りなら小池製作所にお任せください
ろう付けの方法にはさまざまな種類があり、対象の製品・部品の素材や使用目的などに応じて適切なものを選ぶ必要があります。自社での判断が難しい、最適な種類を一緒に検討してほしいという事業者様は、ろう付けの経験が豊富な業者に相談するのがおすすめです。
小池製作所は、モノづくりの街大田区で60年以上、ろう付けや溶接などの金属加工に向き合い続けてきた加工会社です。一点一点手作業が求められるような微細な加工でも、経験豊富で技術力のある作業員が丁寧に対応いたします。
ベテランから若手へ技術を受け継ぐ体制も整っておりますので、今後も長期にわたって継続して依頼できる業者を探しているという事業者様も、お気軽にご相談ください。
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