ロウ付けの後処理とは?後処理が必要な理由や具体的な方法を紹介

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ロウ付けに後処理が必要な理由

ロウ付けの後処理は、製品の品質と信頼性を維持するうえで欠かせないプロセスです。この後処理を適切におこなうかどうかで、ロウ付けの効果が十分に発揮されるかが決まります。

ロウ付け時に使用されるフラックスは、金属の酸化を防ぐ重要な役割を果たす補助剤です。一方で、冷却後にフラックスの残渣が残っていると表面に白く粉を吹いたような跡が生じて、外観を損ねるとともに腐食の原因にもなります。そのため、後処理の段階で徹底的な除去が必要です。

また、加熱により形成される酸化被膜も、導電性の低下などを引き起こすリスクがあります。

これらの後処理が不十分なままでは、製品全体の性能や寿命、外観の品質にも悪影響をおよぼしかねません。

ロウ付けでは、実際の接合の作業だけでなく、性能や品質を向上させるための後処理も非常に重要なステップなのです。

ロウ付けの後処理のおもな内容

ロウ付け後に適切な後処理をおこなうことで、接合箇所の不具合を未然に防ぎ、製品の完成度を高められます。

ロウ付けの後処理にはいくつかの工程があり、なかでも一般的に用いられている方法が、水洗浄、酸洗い、研磨という3つの方法です。これらの後処理はいずれもロウ付け後に生じるフラックスの跡や酸化被膜、不純物を除去する目的で実施されます。

それぞれの後処理方法には目的や特徴があり、後工程や用途に応じた適切な処理を実施することが大切です。

以下では、それぞれの後処理の方法を詳しく解説します。

水洗浄、酸洗い、研磨の具体的な方法

ロウ付けの後処理方法は多岐にわたりますが、なかでも水洗浄、酸洗い、研磨の3つの工程はさまざまな現場で広く実施されています。これらはそれぞれ異なる目的と効果を持っており、製品の材質やロウ材の種類、使用環境などによって使い分けることが大切です。

ここからは、上記3つの後処理方法について、実際の手順や実施する際の注意点を解説します。

まずは水溶性のフラックスを除去するための水洗浄、次に酸化被膜や金属表面の不純物を取り除く酸洗い、そして最終仕上げとして外観を整える研磨について、順を追って確認していきましょう。

水溶性のフラックスを落とす「水洗浄」

ロウ付けの後処理として広く用いられるのが、水洗浄です。これは、水溶性のフラックスを速やかに除去するための工程で、主にロウ付け直後のタイミングで実施されます。

水洗浄では、ロウ付け後すぐに常温またはぬるま湯を用いて、ブラシや超音波洗浄機などで洗い流すのが一般的です。

手作業の場合は、流水下で軟らかいブラシを用いて丁寧にこする方法が広く用いられています。

部品の複雑な形状や細かい隙間には、圧力をかけた噴射水や超音波による洗浄が有効です。

酸化被膜や不純物を除去する「酸洗い」

酸洗いは、ロウ付け後に金属表面に残る酸化被膜やスケール、不純物を化学的に除去する処理方法です。

一般的には、塩酸や硫酸などの薬液に部品を一定時間浸漬し、化学反応により酸化物を溶解させます。

酸洗いをしすぎると母材まで溶解してしまい、寸法や表面粗さなどに問題が生じる可能性があるため、適切な酸を選び、温度や濃度、時間の管理を徹底することが大切です。

また、酸洗いを終えた後は表面の状態を再確認し、必要に応じて再処理をおこなうこともあります。

「研磨」でロウ付け跡を美しく処理

研磨は、ロウ付けの仕上げとして、製品表面の外観を整え、微細な凹凸や変色を除去する工程です。

水洗浄や酸洗いでフラックス残渣や酸化被膜を除去した後も、ロウ材のにじみや接合部の跡が目立つことがあり、これを美しく仕上げるために研磨がおこなわれます。

手作業によるサンドペーパーや研磨パッドでの作業から、バフ仕上げ、機械式のバレル研磨など、目的や製品の形状に応じて、研磨の方法はさまざまです。

適切な研磨を施すことで、ロウ付けをおこなった箇所やその周辺が整い、最終検査の合格率や顧客満足度の向上にもつながります。

ロウ付け後処理 ろう付け作業風景 (拡大)

ロウ付けの後処理をおこなう際の注意点

ロウ付けの後処理を適切におこなわなければ、製品自体の品質が損なわれ、信頼性に影響する可能性があります。

後処理をおこなう際に、とくに注意すべき点として挙げられるのが、使用する薬剤の取り扱いや作業環境の安全確保、そして作業者の知識や技能のレベルです。

ここでは、ロウ付けの後処理をおこなう際の注意点を詳しく解説します。高品質な製品に仕上げるために、かつ安全に作業を進めるために、重要なポイントをチェックしていきましょう。

薬剤やガス、粉塵に注意

ロウ付けの後処理では、酸洗いに使用される酸性薬剤や、研磨時に発生する微細な粉塵、さらには処理中に出るガスなどが作業者の健康に悪影響をおよぼす可能性があるため注意が必要です。

とくに、後処理の作業をおこなう際は、耐薬品性の手袋や保護メガネ、防毒マスクといった保護具の着用が必要です。また、密閉された空間での酸洗いや研磨作業は、有害ガスや粉塵が滞留しやすくなるため、換気装置や局所排気装置を併設しましょう。

さらに、薬剤の保管や廃液の処理にも注意が必要です。法令に基づいた管理と処分を徹底し、作業環境の安全と後の環境保護の両立を図りましょう。

ロウ付けの後処理は専門知識と設備が必要

ロウ付けの後処理は、各工程に応じた専門知識と専用の設備が必要です。

たとえば酸洗いでは、薬剤の濃度や処理時間の管理などを誤ると製品の寸法や機能に悪影響をおよぼす可能性があります。

また、処理対象の材質やロウ材の種類によって、最適な洗浄方法や使用すべき薬品は異なり、判断には化学的な知識と豊富な経験が欠かせません。
設備面でも、耐酸性の処理槽や適切な排気設備、洗浄装置などが必要です。

小池製作所では、ロウ付けだけでなく、後処理にも対応しております。接合における作業を一括でお任せしたい、複数業者に相談するよりコスパよく、スムーズに納品してほしいなどのお悩みは、小池製作所にご相談ください。

ロウ付け後処理 小池製作所の画像

小池製作所なら後処理までこだわったロウ付けが可能です!

ロウ付けの後処理は、耐久性や見た目といった仕上がりの品質を左右する工程です。

使用する薬剤や発生するガスを適切に扱う必要もあるため、後処理まで含めて高品質なロウ付けをおこなうには、知識と技術、設備が整った業者への依頼がおすすめです。

小池製作所は1957年の創業以来、65年以上金属加工に携わり続けてきました。これまでに積み重ねてきた経験と実績をもとに、お客様のさまざまなご要望にお応えしています。

確かな技術力で、高品質なロウ付けを後処理まで一貫して承りますので、まずは下記のフォームよりお気軽にお問い合わせください。

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