銅板のロウ付けの方法を解説!ロウ材ごとの違いや注意点を解説

銅板 ロウ付け ろう付け品の画像

銅板のロウ付けに使うロウ材の種類と選び方

銅板のロウ付けでは、製品の用途や接合部に求められる強度、仕上がりの見た目に応じた材料選定が重要です。主に使用されるのは銀や銅・黄銅などのロウ材で、それぞれに違った特性と適した用途があります。

たとえば、気密性や強度が求められる銅板には、高い接合性能を持つ銀ロウが推奨されます。一方で、コストを重視する銅板の接合には、銅や黄銅によるロウ付けが有効です。

それぞれのロウ材の特徴と、どのような使用目的の銅板に適しているのかを、詳しく見ていきましょう。

銀ロウ

銀ロウは、銀を主成分とし、銅や亜鉛などを組み合わせた合金で、ロウ材のなかでも広い範囲の金属に濡れ広がりやすいという特徴があります。

適切な温度で加熱すると流動性が高くなり、細いすきまにも浸透しやすいため、気密性の高い接合部を形成できる点が大きな利点です。流動性が高いため、接合後の表面がなめらかになり、仕上がりがきれいになりやすいという点も特徴です。

また、銀が含まれているため、ロウ材としては比較的高い強度を得られ、電気的・熱的な導電性にも優れています。

銀ロウは、銅、鉄系金属、ステンレス、真鍮、ニッケル、銀など、多くの金属に対応しており、銅板と異種金属の接合にも用いられます。

銅ロウ・黄銅ロウ

銅系・黄銅系のロウ材は、銀ロウに比べて材料コストが低いため、銅材の接合を安価におこないたい場合に選ばれることがあります。

銅ロウは銅母材との濡れ性が良く、厚板の銅や銅合金に対して強固な接合を得やすいロウ材です。一方で、溶融温度に近い高温加熱が必要となるため、とくに薄い銅板では反りや歪みが発生しやすく、温度の制御に注意する必要があります。

黄銅ロウも銅や銅合金との濡れ性が良く、これらの母材に対して比較的扱いやすいロウ材です。ただし、黄銅ロウには銅と亜鉛の割合が異なるタイプがあり、組成によって溶融温度や流動性にわずかな差があるため、母材の板厚や接合条件に応じた選定が必要です。

銅板のロウ付けで失敗しないためのコツ

銅は、素材自体の熱伝導性が高いため、加熱や温度管理が難しく、初めて取り組む現場では失敗が起こりやすい傾向にあります。ロウ材が適切でも、作業工程が不十分だと接合不良の原因となります。

まず重要なのは、接合面の前処理を丁寧におこなうことです。油分や酸化皮膜が残っていると、ロウ材の濡れ性が低下し、接合強度が低くなってしまいます。また、加熱時に銅板全体を均一に温めることも、ロウ材をスムーズに流し入れて隙間をしっかり埋めるためには大切です。

さらに、作業中の温度管理も仕上がりに大きく影響します。温度が低すぎても高すぎても不良の原因になりやすいため、適切な温度帯を意識しながら作業を進めましょう。

ここでは、銅板のロウ付け作業の際に大切なポイントを詳しく解説します。

接合部の前処理を徹底する

銅板のロウ付けで安定した接合強度を得るためには、銅板の接合部の前処理が非常に重要です。銅は空気中で酸化しやすく、表面に酸化被膜が形成されると濡れ性が著しく低下し、接合不良の原因となります。また、指紋や切削油などの油分もロウ材の流れを妨げるため、徹底的に除去しましょう。

具体的な処理方法としては、金属ブラシやサンドペーパーを用いて銅板表面の酸化膜を除去する方法があります。中性洗剤や専用の脱脂剤を用いて、表面に残る油分を完全に取り除くこともあります。さらに、酸洗いを施し、目に見えない酸化膜を確実に除去する方法も有用です。

こうした前処理を丁寧におこなうことで、接合面にしっかりとロウ材が行きわたり、強固で信頼性の高いロウ付けを実現できます。

接合部を均一にしっかり温める

銅板は熱伝導率が非常に高いため、局所的に加熱すると接合部の温度が安定せず、ロウ材が十分に流れないことがあります。そのため、ロウ付けの際は接合部全体を均一に加熱することが大切です。

加熱にはバーナーや誘導加熱装置などを用いますが、一箇所だけに火を当て続けるのではなく、接合部周辺を広範囲にわたって均等に加熱する必要があります。

また、ロウ材が母材にスムーズに行きわたるよう、適度な間隔で母材の温度を確認しながら作業を進めることもポイントです。しっかりと均一に加熱することで、銅板のロウ付けにおいて、美しく強固な仕上がりを目指せるでしょう。

温度管理・タイミングを徹底する

銅板のロウ付けでは、適切な温度管理が品質を左右します。加熱不足ではうまくロウ材が濡れず、強度不足やピンホールの原因となってしまいます。逆に加熱しすぎると母材が変形し、見た目や性能に影響が出る可能性があるため、加熱の見極めが極めて重要です。

ロウ材にはそれぞれ適切な流し込み温度があります。母材の色変化を目安にするだけでなく、温度計も用い、慎重に作業を進めましょう。母材が十分に温まったタイミングでロウ材を流し込めば、強度も見た目も高品質なロウ付けができるでしょう。

銅板 ロウ付け ろう付け作業の様子

銅板のロウ付けをプロに依頼するメリット

銅板のなかでも薄い銅板は、加熱により変形する恐れがあります。また、製品によっては凹凸がないよう美しく仕上げる必要があり、作業には高度なスキルが必要です。とくに、製品の気密性や強度、外観の美しさが重視される銅板の接合では、プロのノウハウと設備力が大きな武器になります。

適切なロウ材の選定や徹底した温度管理などができる業者に依頼することで、高品質な製品に仕上げられるでしょう。経験豊富な業者は、用途に応じた接合方法の選定から、専用バーナーや誘導加熱装置などの設備を駆使し、最適な条件でロウ付けをおこなってくれます。

依頼先を選ぶ際は、銅板の加工実績や所有している設備などを確認しましょう。ロウ付けに関する技術ブログや加工事例を公開している企業は、技術力に自信があり、丁寧な対応をしてくれる傾向があります。

小池製作所は、ロウ付けにおいて多数の実績がございます。高い精度が求められる銅板の接合のご依頼先にお悩みの事業者様は、弊社の製作事例もぜひご覧ください。
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銅板 ロウ付け 小池製作所の画像

銅板のロウ付けなら小池製作所にお任せください

ロウ付けは、材料選定や温度管理などで知識と経験が求められる接合方法です。そのなかでも銅板は、薄いものは変形しやすく、また仕上がりの凹凸の少なさが求められることが多く、高度な技術が求められます。

小池製作所は、銅板など繊細な作業が必要なロウ付けの加工実績が多数ある加工会社です。数多くの加工経験があるベテランスタッフが、若手スタッフに技術を継承しながら日々金属加工に向き合い続けています。他社では対応できない高難易度の接合でも対応できる可能性が高いですので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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