アルミ板へのスポット溶接は難しい?異種金属接合なら小池製作所にお任せください!

アルミ板にスポット溶接は可能か

アルミ板にスポット溶接を施すことは可能ですが、その実現には高い技術力と適切な設備が必要です。一般的に、アルミニウムは軽量で強度が高い一方、熱伝導率が高く、熱が広範囲に広がりやすいという特性があります。そのため、狭い範囲に熱を与えて接合するスポット溶接が難しいだけでなく、適切な温度管理などをおこなわないと接合部の強度を確保するのが難しくなってしまいます。

また、アルミ板表面には酸化皮膜が形成されやすく、除去が不十分な場合はきちんと溶接ができず、接合部の強度が弱くなる可能性があります。
さらに、適切な電流や圧力、溶接時間の管理も、豊富な経験と高い技術、知識が必要です。条件から少しでも逸脱すると、溶接不良のリスクが高まります。

スポット溶接の原理について

スポット溶接は、接合したい金属板を重ね、局所的に電極で圧力をかけて電流を流し、電気抵抗によって発生した熱で接合させる方法です。電極を通じて短時間高電流を流すことで、接触部分が電気抵抗の熱によって溶け、金属同士が一体化し、強固な接合が実現されます。
溶接の範囲が狭く、一点を接合することからスポット溶接と呼ばれます。この方法は、自動車や家電製品の製造など、薄い金属板を接合する場面で広く採用されています。

スポット溶接は、溶接部分以外の加熱を最小限に抑えられるため、周辺への熱の影響が少ないという利点があります。ただし、この原理を正確に活用するためには、電流の強さ、通電時間、圧力、電極の材質と形状など、複数の条件を適切に理解し、制御する必要があります。特にアルミ板は、熱伝導率の高さや酸化皮膜ができやすいなどの特徴があるため、これらの条件に関する深い知識と高い技術力が求められます。

精密な制御や高い技術力が求められるアルミ板のスポット溶接ですが、小池製作所では、豊富な経験を持つエンジニアがスポット溶接などの一つひとつのご依頼に真摯に向き合います。難易度が高く複雑な溶接を依頼したい、他社で断られて困っているという事業者様は、小池製作所へご相談ください。

アルミ板へのスポット溶接が、他のスポット溶接よりも難しい理由

アルミ板へのスポット溶接が他の金属よりも難しい理由の一つは、アルミニウムの特性にあります。アルミニウムは鉄やステンレスなどに比べて熱伝導率が非常に高く、溶接中に熱が接合部分から広範囲に拡散しやすいです。その結果、アルミ板の温度を正確に制御することが困難になり、一点に熱を集中させるスポット溶接ができにくくなります。

さらに、アルミ板表面に形成される酸化皮膜も問題の一つです。酸化皮膜は電流を通しにくく、電極から十分な熱を伝えにくくなってしまいます
また、アルミニウムの融点が比較的低いため、溶接中に溶融しやすく、電流の強さや電流を流す時間などの管理を怠ると、アルミ板が変形してしまうリスクも高いです。

アルミ板へのスポット溶接に適した条件とは

アルミ板へのスポット溶接の条件には、まず電流の高さがあります。アルミニウムは熱伝導率が高いため、溶接中に接合部から周辺に熱が素早く広がってしまいます。高い電流を流すことで、溶接に必要な熱量を短時間で生み出し、熱が広がる前にスポット溶接をおこないやすくなります

次に、強い圧力を加えることも重要です。熱伝導率が高く融点が低いアルミニウムのスポット溶接をおこなう際、圧力が弱いと溶けたアルミニウムが接合部から流れやすくなってしまいます。接合部に強い圧力を加えることで、アルミ板の変形や欠陥を防げるだけでなく、接合部の強度を高めることも可能です。

さらに、酸化皮膜の除去も大切です。酸化被膜はアルミニウムよりも融点が高く、電流の流れを阻害するため、これを除去しなければ接合不良の原因となってしまいます。科学的な処理のほか、機械的処理や電解処理など適切な処理方法を選び、溶接前に酸化被膜を除去する必要があります。

作業をおこなう際に注意すること

アルミ板へスポット溶接をおこなう際は、溶接したい部分に通電の邪魔をする酸化被膜が残っていないかしっかり確認しましょう。

溶接中の電流と圧力の管理にも注意が必要です。アルミ板は熱伝導率が高いため、過剰な電流を長時間流すと溶接部が過熱されすぎて変形しやすくなってしまいます。一方で、電流や圧力が不足していると溶接不良につながります

さらに、電極のメンテナンスも大切です。作業中に電極先端が摩耗すると、接触部分の圧力が不均一になり、仕上がりに悪影響を及ぼすことがあります。定期的な電極の交換や研磨をおこない、最適な形状を維持しましょう。

作業環境も、仕上がりに影響を与える要因です。湿度や温度の変化がアルミ板の特性に影響を与える可能性があるため、作業環境の管理を徹底しましょう。ただし、知識や経験が少なく、設備が整っていない場合は条件を整えること自体が非常に難しいです。

小池製作所には、アルミ溶接の資格を持つ社員が在籍しています。専門的な知識があるだけでなくアルミ板へのスポット溶接など難しい溶接の経験も豊富にあり、充実した設備を用いて溶接をおこないます。
個人での溶接が難しい、社内のリソースが不足していると感じたら、小池製作所にご相談ください。

アルミ板のスポット溶接を施した製品の特徴

アルミ板にスポット溶接を施すと、美観に優れた仕上がりを実現します。接合部分が小さく、溶接跡が目立たないため、外観を重視する製品に最適です。家電製品など、デザイン性が求められる分野で多く採用されています。
また、アルミニウムは軽量でありながら高い強度を持っています。その特性から、自動車の車体部品や航空機の部品など、軽量化と高強度が求められる製品で多く使用されています。

さらに、アルミ板のスポット溶接は、迅速に作業できる点でも優れています。短時間で高強度な接合が可能なため、大量生産に向いています。製造コストの削減にもつながり、競争力のある価格設定を実現する助けとなります。

具体的な用途について

アルミ板へのスポット溶接は、軽量化と高い接合強度を両立できる特性をいかして、さまざまな製品に利用されています。

具体例として、自動車、航空機、鉄道車両の部品などが挙げられます。スポット溶接による接合は、強度を維持しつつ車両や機体の総重量を削減するのに役立ちます。車両のドアやフレームの一部など、軽量化が求められる箇所で多く使用されています。

また、家電製品でもアルミ板のスポット溶接が広く活用されています。冷蔵庫やエアコンの内部の部品では、耐久性と熱伝導性が求められるため、アルミニウムが理想的な材料とされることが多いです。

スポット溶接をおこなえる事業者は限られている

アルミ板へのスポット溶接は、その技術的な難しさから対応できる事業者が限られています。アルミニウム特有の高い熱伝導率や酸化皮膜の問題に対応できる技術者への相談が必要です。

また、電流値や圧力、通電時間を細かく制御できる専用の溶接設備が求められるため、すべての製造業者が対応できるわけではありません。
アルミ板のスポット溶接は、製品の用途や要件に合わせて条件をカスタマイズする必要があります。そのため、対応できるのは長年の経験を積んだ専門の製造会社や、アルミ溶接を得意とする技術者を抱える企業に限られるのが現状です。

小池製作所は、アルミ板のスポット溶接など難しい加工も多数おこなってきた実績があります。ベテランから若手へ技術を継承する仕組みが整っており、長く製造をお任せいただくことが可能です。

アルミの溶接依頼をお考えの方は以下の記事もぜひご覧ください。
アルミの溶接依頼について(依頼の流れや対応範囲など)解説

小池製作所の看板

アルミ板へのスポット溶接は弊社にお任せください

アルミ板のスポット溶接は、一般的な金属へのスポット溶接と比べると非常に難易度が高いです。外注する際も対応できる技術者は限られているので、よく見極める必要があります。

小池製作所には、アルミ板のようにスポット溶接が難しい加工の依頼にも対応できる技術者が揃っています。多数の最新設備を整え、お客様のどのようなご要望にも柔軟に対応いたします。高い技術力が求められる溶接は、ものづくりの町大田区で65年以上、金属加工に関わり続けてきた実績のある小池製作所にお任せください。

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